HCTヨーロッパ夏季プレイオフを振り返る

HCTヨーロッパ夏季プレイオフを振り返る

2018年ハースストーン選手権ツアー(HCT)の最初の大型イベントであるヨーロッパ夏季プレイオフで、競技シーズンが華々しく幕を開けた。海の向こうで、6月末に開催される夏季選手権でヨーロッパを代表して戦う4人のプレイヤーが決定したんだ。その模様を振り返ってみよう。


ファイナル4

HCT夏季選手権への出場を決めたのは、Marco “Turna” Castiglioni、Torben “Viper” Wahl、Kacper “A83650” Kwieciński、Raphael “BunnyHoppor” Peltzerの4人だ!おめでとう!

勝利のための戦術はプレイヤーによって様々だが、BunnyHopporはパラディンを無視したことが勝利につながったと話しているぞ。「僕のラインナップの基本的な考えは、『パラディン』を共通の弱点とするパワフルなデッキを揃えるというものだった――クエストローグを禁止することはやめてね」。彼はヨーロッパの他の強豪プレイヤーたちと2つの練習グループに加わって、そこから最終的に「偶数パラディン」、「キューブロック」、「テンポメイジ」、「性悪ドルイド」を選んだんだ。

日本語訳:僕がプレイオフでプレイしたリストがこれだ。スコア(勝利 - 敗北 - 禁止)も加えておいた。パラディン、ウォーロック、メイジには大満足だったよ。 @coL_Sottleにも「性悪」はステップアップが必要だって言われてたけどその通り、大会では負け通しだった。まあ他に関してはラッキーだったね :)

このラインナップで、「テックカードの選択では、コントロールプリーストや挑発ドルイド、キューブロックなどの人気デッキに対するマッチアップを向上させることを狙っていた」と彼は言う。そんな話を聞くと、BunnyHopporがこれまで毎回HCTプレイオフに進出している数少ないプレイヤーの一人だってことにも納得がいく。

彼の旅の道連れたちも、彼に劣らぬ強者揃いだ。Turnaは3月にHCTオスロで優勝し、A83650はこれまで複数のHCTプレイオフに出場していて、ViperはHCTオスロをトップ8で終えて、ドイツのシーズン1のポイントリーダーになっている。彼らは今月末に開催される南北アメリカおよびアジア太平洋地域のプレイオフの勝者たちとともに夏季選手権に出場するぞ。


酒場の雰囲気もいい感じ

今年のHCTプレイオフも素晴らしい盛り上がりを見せているぞ!ヨーロッパの出場選手たちのアットホームな様子も載せておくからな。

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プリースト、プリ―スター、プリーステスト

最後に、Matthijs “Theo” Lieftinkにコントロールプリーストを中心に、ラインナップを構築する方法について話を聞いだぞ。これはヨーロッパ夏季プレイオフでダントツに人気だったデッキアーキタイプで、Theoがその設計と洗練に貢献したとこは多くの人が認めるところだ。

Theoが言うには、BunnyHopporのパラディンと考え方は同じで、弱点が共通するデッキで揃えて、その弱点を禁止すそうだ。「コントロールプリースト」の場合、もっとも苦戦するマッチアップは「クエストローグ」なので、「クエストローグ」がいない状況で活躍できる他のデッキを探すことになる。彼は言う。「トップ8のうちコントロールプリーストを使った5人のプレイヤーのラインナップを見ると、挑発ドルイドが4つ、コントロールウォーロックが4つ選ばれている。どちらのデッキもクエストローグが最大の弱点で、弱点が共通してるんだ」

今回の選手たちは似通ったラインナップを弄って違いを生んでいるが、Theoはそれぞれの違いについても解説してくれたぞ。対アグロのバリエーションでは「精神支配」のような「バリューカード」を捨てて、代わりにアグレッシブなデッキへのマッチアップを向上させるツールに交換していて、対コントロールのスタイルでは、「ベネディクトゥス大司教」のような終盤向けの型破りなツールが採用されていたんだ。

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最後にTheoはこう締めくくった。「コントロールプリーストは自由度の高いデッキであり、様々なラインナップで使用できるし、特定のテックカードを組み合わせることで狙った対象とのマッチアップを劇的に改善することもできる」ヨーロッパでの人気を考えれば、南北アメリカとアジア太平洋のプレイオフでも多く目にすることになるのは間違いないだろう。


「しゅわしゅわで、おいしい!」

ヨーロッパのプレイオフでは様々なデッキリストが幅広く登場したが、注目に値するユニークな調整を加えているものも多かったぞ。すべてを取り上げることは無理だが、A83650のコントロールウォーロックの先祖返りスタイルは注目だぞ。以前のハンドロックのように、彼は中盤に回復持ちの中立カードで体力を維持する作戦を取ったんだ。デッキリストには1枚だけじゃなく、「キノコ酒造師」がなんと2枚も採用されているんだ!

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このデッキリストや他のHCTヨーロッパプレイオフのデッキリストを試してみたいなら、すべてBattlefyの「対戦表」から見つけられるぞ。好きな対戦をクリックしてから下にスクロールすれば、各プレイヤーの全デッキリストを確認できるぞ。


これから数週間、3つすべての地域のHCTプレイオフの情報を詳しくお伝えするのでお楽しみに。今週末の南北アメリカのプレイオフで誰を応援しているのかコメント欄で教えてくれ!