炉辺談話: ウンゴロの適応 – Dean Ayala

炉辺談話: ウンゴロの適応 – Dean Ayala

恐竜: スーパーチャージ!

恐竜は「大魔境ウンゴロ」において巨大な特徴となることはかなり早い段階でわかっていましたが、同時にある疑問が湧いてきました。「この世界の恐竜をユニークなものにするには?」我々はこの世界の恐竜を「原始世界に満ちている潜在的エレメンタルエネルギーを力に変換する能力を持つ、いわば原始世界の発電所」と解釈し、改めてイメージを形作ることにしました――エレメンタルの力に適応して、背中から溶岩を噴いたり、電気をまとって身を守る能力を持つような恐竜です。そう、ごくありふれた恐竜ではありません…パワーアップした恐竜なのです! そういうわけで、今回のトピックは「適応」です。

「適応」は、大魔境ウンゴロに棲息する恐竜の多くが持つ、ハースストーンの新しいキーワードです。ミニオンが適応する時、プレイヤーの画面にはミニオンを強化する10種類のバフから、3種類の選択肢が表示されます。10種類の適応は以下の通りです。

NEUTRAL__UNG_999t14_enUS_VolcanicMight_Thumb.png NEUTRAL__UNG_999t13_enUS_PoisonSpit_Thumb.png NEUTRAL__UNG_999t10_enUS_ShroudingMist_Thumb.png
NEUTRAL__UNG_999t8_enUS_CracklingShieldTHUMB.png NEUTRAL__UNG_999t7_enUS_LightningSpeedTHUMB.png NEUTRAL__UNG_999t6_enUS_MassiveTHUMB.png
NEUTRAL__UNG_999t5_enUS_LiquidMembraneTHUMB.png NEUTRAL__UNG_999t4_enUS_RockyCarapace_Thumb.png NEUTRAL__UNG_999t3_enUS_FlamingClawsTHUMB.png
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適応の起源

「適応」の最初のバージョンは、直前の拡張版である「仁義なきガジェッツァン」の開発中に考案されました。当時は犯罪組織の案の一つに、メカの作成と改造を専門とする勢力がありました。メカを手札から使用する度、スペアパーツのような、メカに新しい能力を与えるカードを手に入れられたのです。後にこの仕組みは簡略化され、メカを手札から使用する度に、それに施すアップグレードを選択するようになりました。我々はこの仕組みを気に入りましたが、その時にはカバール、翡翠蓮、グーンズの仕組みに満足していたため、このアイデアは将来のセットのために取っておくことにしたのです。大魔境ウンゴロのブレインストーミングが始まった時、我々はこのメカのアップグレードの仕組みを改めて検討し、この仕組みは我々が恐竜について語りたいストーリーにぴったりだと考えました。

ウンゴロの開発初期には、「適応」には20種類ほどの選択肢がありました。当初「適応」には他のクリーチャーにダメージを与えたり、プレイヤーがカードを引くような効果が含まれていたのですが、ミニオン自身を強化する効果のみに絞った方が「適応」のストーリーがより明白なものになると感じました。我々が特に魅力的に感じた「適応」の効果は、どんな状況でも使えるようなものではなく、試合の状況に応じて選択されるようなものでした。

適応を使いこなす

「挑発」や「聖なる盾」、あるいは高い攻撃力や体力を持つミニオンは、様々なデッキで活躍できるポテンシャルを秘めています。しかし、それらの特性を持つカードの多くは、その特性が合致する特定の種類のデッキでしか使われていません。「挑発」や高い体力を持つカードの多くはコントロール系のデッキに、「聖なる盾」や高い攻撃力を持つカードはテンポやアグロ系のデッキに、という具合です。「適応」について我々が気に入っている点の一つは、普通ならできないような選択を、状況に応じて可能とする多様性が生まれることです。「猛毒」のようなキーワードを持つカードは盤面の状況を面白くすることができますが、それらのカード自体はあまりに用途が限定的なため、デッキに入ることはあまりありません。「適応」という仕組みにおける我々の目標の一つは、そういった面白い特性を全て内包し、それらをいつ、どのように使うかの決定を、プレイヤーに委ねることです。

また「適応」には、「リーグ・オブ・エクスプローラー」で導入された別の仕掛け「発見」との共通点があります。「発見」が強力な点の一つは、プレイヤーが自分のデッキに入っているカードだけしか使えない場合にはあり得ないような展開を作り出せることです。出現する3つのランダムな選択肢は、斬新で面白い展開を作り出し、ハースストーンの対戦を常に新鮮でエキサイティングにすることに大いに役立ちました。「適応」は、それと同様の感覚をもたらしつつも、効果の種類を一定の範囲内に絞り込むことで、戦略の組み立てとそのカウンターが可能になるようにしています。

カード

「大魔境ウンゴロ」の開発プロセスが垣間見える今回の記事はいかがでしたか? なぜ、そしてどのように「適応」が作られたかがわかった今、いくつか例が見たくなりますよね! 今回のセットの「適応」カードから、いくつか我々のお気に入りをお見せしましょう――実際に使っていただける日が待ち遠しくてたまりません。

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新しい仕組みの導入時に我々が好んでいることの一つは、その仕組みを最もシンプルに体現するカードを提供することです。現状では、このカードはドルイド用とするのが最も相応しいと感じました。獣デッキに入れる選択肢として優秀であり、またウンゴロで登場し、皆さんが楽しんでくれるであろう、少なくとももう一つの戦略の組み立てにも役立ちます!

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特定のデッキを組むことが要求されるカードを作る場合、そのカードの能力は通常よりも少々強力にすることが許されています。暗黒の潮流に身を委ねようというプレイヤーにとって、これは強力な決戦カードとなるでしょう。

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2回適応できるというのは、試合の状況にぴったりのミニオンを出せる可能性が高いということです。「挑発」と「体力+3」のような防御的適応の組み合わせは、窮地に置かれたあなたをがっちりガードしてくれるでしょう。一方、「隠れ身」と「疾風」のような適応の組み合わせは、止めを刺すのに役立つはずです。

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単体でもコスト相当のミニオンである「放電レイザーモー」は、先に場に出ているミニオンとの組み合わせで盤面の優位を拡大できますし、また「猛毒」のような適応効果と組み合わせ、有利に敵を除去することも可能です。

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「適応」と「エレメンタル」…両方の仕組みを1枚のカードで!「前のターンに手札からエレメンタルを使用した場合」の仕組みを持つ非エレメンタルカードを何枚か用意することにより、何ターンも連続してエレメンタルボーナスを発動させることを少々難しくしたい、と考えました。3ターン目に適応を得たこのカードを出すのは強力な選択肢ですが、代償として「前のターンにエレメンタル」の連鎖は途切れるわけです。

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かつて「シルバーハンド新兵」がこんなにも恐るべき脅威になったことがあるでしょうか!ほとんどの場合、このカードはゲーム中盤で少々優位に立つために使われるでしょうが、星の導きにより終盤に2連続で「光合のステゴドン」を使用できたなら、予期しないところから巨大なダメージを叩き出せるかもしれません。

4月初頭に「大魔境ウンゴロ」で、皆さんがこれらの恐竜と触れ合い体験するのを楽しみにしています!


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