ここ最近、ブリザードの内外を問わず、闘技場の状況の議論が進んでいます。今回はハースストーンチームが闘技場で目指しているものについてお話しし、将来についての方向性をお見せできればと思います。
ハースストーンには現在、大きく分けて、構築戦、闘技場、ソロアドベンチャー、酒場の喧嘩の4つのゲームモードがあります。目標の1つは、闘技場を他の遊び方のどれとも違った独特なものにすることです。私自身は、現在この目標は達成できていると考えていますが、将来の変更を考える際はこのことを念頭に置いておく必要があります。ゲームモードがバラエティに富んでいることは重要ですが、それぞれのゲームモード自体に多様な楽しみがあるようにすることも、同様に重要な目標です。
闘技場は、この点において改良の余地があると考えています。闘技場に入るとまず、3つの異なるクラスから1つを選びますが、我々の目標は、この時どのクラスを選んでもよいと感じられるようにすること、つまりクラスごとの強さによる有利不利が感じられないようにすることです。
闘技場に関していただいているご意見・ご要望の多くは、クラス間のバランスについてのご指摘です。直近のいくつかのコンテンツのリリースの間、メイジとローグは強いクラスであり、選ばれる頻度も一二を争っています。メイジとローグの下にはパラディンが続き、この3クラスより格下の位置で、他の6つのクラスがしのぎを削っています。
では、闘技場のバランスを調整する方法とは? 今すぐ講じることができる手段としては、闘技場で特定のカードが全く出現しないようにすることが挙げられます。例えばクトゥーンにシナジーを持つカード類と「祓い清め」です。闘技場から強力な呪文や武器を削除することは避けたいと考えています。それらは盤外から戦況を揺るがす可能性を持ち、驚きと興奮をもたらすものだからです。また、象徴的なカードを削除することも避けたいと考えています。それらは一般的に様々な状況で役立ち、また闘技場の熟練者にも初心者にもお馴染みのカードだからです。あるクラスで、より定番であるカードが闘技場のドラフトに出現しやすくするために、使いどころが限定されるカードを削除することもできます。
これらのことを踏まえた上で、今後導入されるパッチにて、闘技場のドラフトから以下のカードを削除します:
メイジ
- 忘れ去られた松明
- スノーチャガー
- 無貌の召喚師
ローグ
- ゴブリン式全自動散髪機
- アンダーシティの勇士
パラディン
- 変更なし
シャーマン
- 生命力のトーテム
- 塵の悪魔
- トーテムの力
- 祖霊の癒し
- デューンモールのシャーマン
- ウィンドスピーカー
ウォーロック
- アニマ・ゴーレム
- 生贄の契約
- ラファームの呪い
- 悪魔感知
- ヴォイド・クラッシャー
- 聖遺会の探求者
- サキュバス
ドルイド
- 獰猛
- 毒の種
- 森の魂
- 自然の紋章
- 生命の樹
- 星霊交信
ウォリアー
- ウォーソングの武将
- 奮起
- 突撃
- 跳ね回る刃
- アックスフリンガー
- 暴走
- オーガの巨槌
ハンター
- 飢えたハゲタカ
- ペット呼び寄せ
- 森林オオカミ
- コブラの一矢
- 発射準備
- ダーツの罠
- 狙撃
プリースト
- 思念撃破
- シャドウボンバー
- 光の井戸
- 真言・栄光
- 混乱
- 転向
- 内なる炎
また、闘技場のバランスをさらに改善するために、追加のソリューションの考案と開発を進めています。たとえば、各カードがドラフトに出現する確率をデザイナーが入力した数値に従い調整できるようにする、などです。この方向で進む場合も、9つのクラスがそれぞれバランスよく、かつ闘技場が毎回違った楽しみをもたらすようにするために、ツールをどのように使うのが最善であるかを見極める必要があります。
カードのレア度でドラフトする、という別の議論もよく耳にしています。それがバランスの問題であるなら、前述したカードの「出現率」の調整機能により解決できるでしょう。
闘技場は楽しいモードですが、いくらかのバランス調整を施す余地があると思っています。上記の変更が解決の一助になることを願い、またこれらの変更を適用した影響を精査するべく、闘技場の経過の確認もおこなっていきます。そして、闘技場をこれからも楽しいモードとするために何が必要であるかを皆さんと一緒に考えていくため、今後も引き続きご意見・ご要望をいただければ幸いです。