炉辺談話: ウンゴロのエレメンタル - Mike Donais

炉辺談話: ウンゴロのエレメンタル - Mike Donais

ウンゴロに冒険に行く時は、くれぐれもご用心を――クレーターには危険な恐竜や、原始のエレメンタルが生息しています! 今回は、エレメンタルがどのようにデザインされ、どんなことをするのかに注目したいと思います。

ではまず、この真新しいシャーマンのミニオンをチェックしてみましょう。

SHAMAN__UNG_208_enUS_StoneSentinel.png

エレメンタルを手札から使用すると、その潜在的なエネルギーが場に留まり、直後のターンに他のエレメンタルがそれを活用できます。大魔境ウンゴロのエレメンタルの多くは、前のターンにエレメンタルを手札から使用していた場合にボーナス効果を得ます。このボーナスが有効なターンには、手札のエレメンタルが独特の光り方をします。

大魔境ウンゴロにはアッと驚くような新しいエレメンタルが多数登場しますが、中でもとあるレジェンドのエレメンタルは、エレメンタルの力を吸収する仕組みを極限まで高めています。

NEUTRAL__UNG_907_jaJP_.png

その通り、こいつの体力は30以上にもなり得ます。

エレメンタルの仕組みはどのように作られたか

我々はミニオンの種類それぞれに、独特な特徴と異なるプレイ感を持たせたいと考えています。アドベンチャー「ブラックロック・マウンテン」の開発時、我々は一部のカードに、手札にドラゴンがいる場合にボーナスを得られる仕組みを与えました。その結果ドラゴンデッキは大型ミニオンを持つことに特化し、上記の仕組みによって、十分にマナが溜まるまでは使えない高マナのドラゴンにこだわることの短所も軽減されたのです。エレメンタルデッキにも、これまでとは違うと感じられる、新しくユニークな何かが必要だということはわかっていました。

セットの開発における初期のデザインフェイズでは、我々は数多くのアイデアを――うまく行かないとわかっているものさえも含めて――模索します。それらのアイデアの反復から、どういったものが面白いのか、ということを学べるからです。検討の結果、ある仕組みが使い物にならないとわかったとしても、その過程で、その仕組みの中の面白そうな要素が見つかります。それによって、後にちゃんと面白いと思える新しい仕組みを作れるのです。

我々は「大魔境ウンゴロ」にエレメンタルを追加したいと考えていたため、約10種類の異なるデザインの仕組みを試しました。それぞれのデザインをプレイして検討し、優れたものに絞り込んでいったのです。最終的には一番気に入ったデザインを選び、それに合わせて全てのエレメンタルを調整しました。

他に検討されたエレメンタルの仕組みの別案

1.    自分が呪文を使ったターンに、エレメンタルはボーナスを得る。
2.    直前に手札から使用したカードがエレメンタルだった場合、エレメンタルはボーナスを得る。
3.    直前に手札から使用したミニオンがエレメンタルだった場合、エレメンタルはボーナスを得る。
4.    自分の陣地に他のエレメンタルがいる場合、エレメンタルはボーナスを得る。
5.    エレメンタルはミニオンであり、呪文でもある。
6.    エレメンタルチャージを獲得し、チャージを消費してエレメンタルを強化する。

各デザインにはそれぞれの問題点や手ごたえがありました。それらのおかげで我々は最終的に実装された仕組みにたどり着けたのです。

全てのエレメンタルがこの新しい仕組みを使う?

いいえ。今回のセットには、この仕組みを使用しないエレメンタルも多数含まれます。新カードの「ファイアフライ」と「フレイム・ガイザー」をご覧ください。  

NEUTRAL__UNG_809_enUS_FireFly.pngMAGE__UNG_018_enUS_FlameGeyser.pngNEUTRAL__UNG_809t1_enUS_FlameElemental.png

どちらのカードも、他のエレメンタルを有効に使うのに役立つコスト1のミニオンをあなたの手札に加えます。

公開済みのカードには「パイロス」があります。このカードの生まれ変わりを手札から使用する度にエレメンタルの効果を起動できるため、非常に役立つカードです。

Pyros_en_UNG_0274_EK_600x304.png

エレメンタルの仕組みの楽しい点は?

エレメンタルの面白いところは、先のターンのことを計画し、よい結果を得ようとするところです。次のターン、そしてさらに以後のターンでやりたいことを考えながらプレイするのは、今のターンでの最適解のみを考えるプレイとはかなり違ったものになるでしょう。

一部のエレメンタルカードは、特にコントロールデッキで強さを発揮します。例えば、2体の挑発ミニオンを作り出す「ストーン・センチネル」はかなりの終盤向けカードですよね? 新しいレジェンドのエレメンタル「オズラック」は、他の小型エレメンタルを大量に含むデッキでプレイすれば超巨大挑発ミニオンになります。

今回エレメンタルになる既存カード

ミニオンの種類としてエレメンタルを追加するにあたって、我々は一部の既存のカードもエレメンタル属性を持つべきだと考えました。そこで、既存のハースストーンカードを全てチェックし、エレメンタルにするべきカードを抽出しました。

以下の18枚のカードにはエレメンタル属性が追加されます。
1.    ウォーター・エレメンタル
2.    アノマラス
3.    光の王ラグナロス
4.    ライトスポーン
5.    塵の悪魔
6.    自由なるエレメンタル
7.    ファイアガード・デストロイヤー
8.    轟きのエレメンタル
9.    アース・エレメンタル
10.    ファイア・エレメンタル
11.    ネプチュロン
12.    風の王アラキア
13.    魔力異常体
14.    アイス・レイジャー
15.    マグマ・レイジャー
16.    フロスト・エレメンタル
17.    バロン・ゲドン
18.    炎の王ラグナロス

ウンゴロに登場するエレメンタル

ウンゴロには新しいエレメンタルが25種類登場します。それらは主に、シャーマンとメイジのカードにしています。これらのクラスは伝統的にエレメンタル魔法を使用し、またウォーター・エレメンタルやファイア・エレメンタルを召喚しているためです。ですが、中立、または他のクラス用のエレメンタルもちゃんといますので、望むのならば、誰もがエレメンタルの力に手を出すことが可能です。

つまり、「エレメンタル扱うオレのメンタルえれー強力お前ぶちのめしたるメーン!」って感じですね。

2017年3月29日追記:オズラックのカード画像に誤りがあったため修正しました。